2013年11月17日日曜日

オランダvs日本代表

現オランダ代表監督、ルイ・ファンハール。
プレイヤーとしての経験は無いものの、
アヤックス、バルセロナとビッククラブを欧州チャンピオンに導いた
世界的にも有名な監督です。


その輝かしいキャリアを支える、確固とした戦術理論。
労働中毒そのもののハードな仕事スタイル。
当時20代だった僕の人格形成に、最も影響を与えた外国人といっても過言ではありません。

そんなファンハールが、挫折と困難を乗り越えて、オランダ代表に帰ってきました。
勝ったときは監督のおかげ、負けたのは選手のせいといった
あの頃の傲慢さは影を潜め、
リバウドやリケルメといったスター選手と、ことごとく衝突した
理論過剰の頑固さもひとまず隠して、ロッペンをもり立てすらしています。

そんな、心身ともに順調なオランダ代表。
ファンペルシーを怪我で欠き、特に目標のない日本戦。
こういう試合では、徹底的に若手のテストをしそうな彼にしては予想に反し、
ロッペンやファンデルファールトのような主力をスタメンに並べてくれました。

日本への敬意からか、チームの和を考えてからか、
とにかく、昔に比べたら、ずいぶん丸くなったものです。

さて、そんな目標のない日本戦。
ただでさえ、エンジン全開!というわけにはいかないムードの中で、
相手(日本ね)のミスに乗じて二点を先制した後は、
さらに、ギヤを落とします。

試合の方は、FIFAランキング44位のチームとは思えない美しい展開から
大迫のテクニカルなゴールで一点差に迫ってからは、ほぼ日本ペース。
一度落としきったギアは、二度とあがる事なく、日本に追いつかれてしまいます。

その惨状を見ながらも、かつてのように我を忘れてブチギレるわけでも、
ノイローゼ状態で落ち込む事もなっく、憮然とした表情で受け入れる名監督。
試合後も「日本が3-2で勝ってもいい内容だった」と、
相手をたたえるような記者会見での発言。
ずぶん余裕あるように見えました。

オランダ代表にとって、最も難しい時期に代表監督を受諾。
毎回チームがもめて自滅していく悪しき伝統を断ち切り、
不敗記録を継続するすばらしいチームに生まれ変わらせました。

見た目も態度もずいぶんスマートになった印象とともに、
もはや円熟期といっていいんじゃないでしょうか?
もちろん、監督の成熟だけで取れるほどワールドカップは甘くありませんが、
今回も、いいチームを見せてほしいものです。

日本の方ですか?
山口蛍が非常に良かったんじゃないですか?
オランダの攻撃の目をつんでたし、サイドチェンジも非常に正確。
ダイジェストだけ見ると、遠藤や長谷部ばかりが目立ちますが、
90分間チームの背骨になってたのはホタルでしょう。
むしろ、清武とセンター組ませてあげたかったですよね。

あと、柿谷がナチュラルなポジションは左ウイングなので、
トップで使うのも、そろそろ考え時じゃないかな〜。 

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